古物市での出会い

先日、母の実家(静岡県)を訪ねた際、近所の神社で古物市が開かれていると聞き、足を運んでみることにした。

到着してみるとなかなかの賑わいで、どこか懐かしい気分になる。
昔は自分から調べて古物市やらフリマやらに出向いたものだけど、いまではネットショッピンングの方が積極的だしなー。




とりたてて面白いものもみつからず、「とりあえず一周りしたし帰るか」と出入り口へ向かったとき、鈍い光が目に映った。こちら。





アルミ鋳造のパーツで作られた何かがそこにあった。
周りには古いミリタリー水筒や、和風なカゴなどが陳列されている中、妙な雰囲気というか、つまりは異彩を放っていた。



全くもって用途不明だったので店主に尋ねてみる。
「このアルミ製のやつ何ですか?」










「これ、押し花プレッサーだよ」







押し花プレッサー

「知らない?押し花プレッサー。まあ最近じゃ見なくなったなー」
そう言いながら腕を組む店主。


「押し花って、あの押し花?」
「そうそう、あの押し花。本に挟んでつくるやつ」
「…のプレッサー?」
「そう、そのプレッサー。テコの原理を利用するのよ」
得意げに話す店主。






”押し花プレッサー”
人生で一度も聞いたことのない響き。

しかし何か惹かれるものがあった。押し花をやる気はないが、これは何かに使える気がする。

「おいくらですか?」
「1500円」
「買います」
「まいど」



というわけで、ひょんな出会いから”押し花プレッサー”を購入したのだった。






押し花プレッサー…?

考え事をしながらの帰路だった。
何かに惹かれて押し花プレッサーを購入したものの、押し花をやる気などさらさらない。

いや、これを機に押し花デビューをするか?
まず何の花を使う?何をつくる?押し花の栞?
いや待て、Kindleに押し花の栞は使えない。



何かしらの使用方法をひねり出そうとしている時、ふとした疑問が浮かぶ。それは押し花の作り方についてだ。

私は押し花経験がゼロであるものの、最低限、どのように作らるのかの知識は持っていた。
〜私の知っている押し花の作り方〜
1.押し花にしたい花を選び、本に挟む。
2.重しをのせ、1週間ほど放置
3.完成



…1週間プレスし続けるのか、これで?

…いやまて、おかしいぞ。
私がもし押し花事業を展開するとした場合、確実にこんな製品は作らない。
「圧をかけながらキープ
私なら”キープ”側が重要と考え、ネジorバネ式での圧着仕様にする。

…やはり、おかしいぞ。
疑問が確信に変わった時、声が出た。









「これは押し花プレッサーではない…」






やはりGoogle

「押し花プレッサーなんて存在するわけないわな」と思って検索してみると、意外にも製品化されていた。
だが残念?ながら、今回のようなアルミ製の原始的な器具ではなく、電気式のものが出てきたのだった。

参考:押し花プレッサー







とりあえず”押し花プレッサー”ではないことが確認できたところで、さて、これはなんだ?




形状から推測するに、テコの原理を利用することに間違いはないだろう。
上面に突起が付いているのは、何かを圧っした後に開きやすくための工夫とみえる。


道具は作業をより効率化するために作られるものなので、動作を想像する。
開く→挟む→プレス→開く
これによって効率よく何かを作ることができる。


プレス…。潰れる。








…っあ。











…これだ。














トルティーヤプレッサー


つづく
参考:押し花プレッサークッキングpart2




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